2008年6月14日瀬戸内海横断自転車道

瀬戸内海横断自転車道とは、しまなみ海道や島に整備された自転車道などを通って尾道から今治に至る道のことです。
詳しくは下記HPを参照してください。
http://www.go-shimanami.jp/index.html

万が一パンクした場合に備え、携帯空気入れ、チューブなどを数日前に購入。
準備万端。
駅まで自転車で行き、そこで前輪を外し、輪行袋に入れる。
私の持っている輪行袋は前輪だけを外すタイプで、2,3分でできるので簡単でいいのだが、電車に乗るとかなり大きく邪魔になる。
安芸中野駅から尾道駅まではJRで1時間15分ほど。
8時32分に尾道駅に着く。

尾道駅でしばらくT氏を待つ。
駅には輪行袋から自転車を出して組み立てているグループ多数。
さすが全国的に有名なコースである。

T氏は新幹線で新尾道駅まで移動、そこから自転車で来た。
T氏の輪行袋は後輪も外すタイプなので、電車でかさばらないのはいいのだが、分解や組み立ては大変で時間がかかる。

新尾道大橋には自転車・歩行者道がなく、尾道大橋は歩道が狭く危険なため、渡船を使うよう上記HPに指示がある。
駅前渡船で向島に渡る。
料金は自転車と人で110円。



渡船から見た尾道の風景。



向こう岸に着くのかと思ったら、水路を通って奥に入った。
所要時間は5分ほど。



五重塔?
なんでこんな形なのだろう。
観光客へのサービスか?



海岸線を走る道路からの眺めはすばらしい。
幸福感に浸りながら走る。

T氏はいかにも軽くて速そうなロードレーサー、中古だが元々はかなり高いものだそうだ。
もちろんペダルはビンディング。
それに対して私は4万円台のクロスバイク。
かなりハンディはある。
常に前を走ってもらった。
後ろの私を気遣ってくれて楽そうに漕いでいるのだが、それでも平均時速25km。
上りも速いし下りも速い。
T氏はトライアスロンをやっていて、自転車はかなりの経験者。
私はマラソンがメインの趣味で、2番目は登山。
自転車は3番目で大した経験もなく、技術もない。
T氏は特に下りのコーナリングがいい。
真似をして同じラインを走ってみるのだが、私の方がどうしても最後が膨らんでしまい、ブレーキをかけてしまう。
この技術については帰りのフェリーで詳しく教えてもらったが、実際にできるかどうかは別問題。
クライムヒルの帰りに練習してみよう。

因島大橋は、自転車、バイク、歩行者は車道の下を通るようになっている。

これはT氏の作品。
私の写真よりも横に長い。
3008×2000というサイズだ。
ここでは752×500に縮小している。
自転車を入れると雰囲気が出る。
私の写真よりも色が濃いが、これは補正しているのだろうか?
遠くのものもくっきりと写っているのはさすが一眼レフ。
自分の写真と比べると、愕然とする。
買うしかないか。

因島で、左に曲がるという標識を通り過ぎてしまった。
T氏と、海岸線を通れば大丈夫だろうという話をしてしばらく行くと左に標識。
これが橋に行く道だと思ってしばらく苦労して上ったら下り始めた。
方向もおかしい。
「Tさん、これ違うよ!」
尾道に引き返してしまうところだった。
T氏と、これからは止まる度に地図を確認しようと話す。
実際の自転車道は、因島大橋を過ぎたところから橋に向けて上るようになっている。

橋への上りは思ったよりもきつい。
長い橋ほど高い位置にある。
レンタサイクルもあるが、大変だと思う。
レンタサイクルで今治まで行くのはかなり困難だろう。
今回昼食や写真でかなりゆっくりと何度も休憩し、所要時間7時間半だった。
もしママチャリで行くのであれば、相当疲れることを覚悟し、10時間見ておいた方がいい。

この瀬戸内海横断道路は、橋への上りで自転車専用の緩やかな勾配の道が整備されているところがすばらしい。
ただし緩やかな分距離は長く、延々と上るので楽ではない。

これは自転車道から見た生口橋。
向こう側が生口島だ。

これもT氏の作品。
やはり私の写真より色が濃い。
それと広角レンズはやっぱりいいなあ。

橋の途中でしばし休憩。
面白い形の船だ。
一体何を載せるのだろう?

これもT氏の作品。
私の写真と比べると、船と向こうの島の両方を意識しているのが分かる。
やや望遠で撮影していると思われる。
私の写真よりも靄が取れたように鮮やかでくっきりとしている。

橋にはそれぞれ料金所があり、通るとセンサーが感知し、スピーカーから放送がある。
料金は、短い橋は50円、最後の来島海峡大橋は200円。



瀬戸田町で昼食。
ここのベルカント・ホールで演奏し、近くの平山郁夫美術館に行ったことがある。
中心部の少し手前に、まだ11時台というのに大勢の客で賑わっている店があり、入ってみた。
穴子丼定食を注文。
質、鮮度、味、これまで食べた穴子の中で最も美味い。
穴子というのは硬くてパサパサした食べ物ではない。
あれはまずい穴子である。
柔らかく、とろっとして最高の昼食であった。

多々羅大橋を渡り大三島へ。
大三島をしばらく行ったところから見た多々羅大橋。
これは望遠で撮影した写真。



伯方島に渡り、「マリンオアシスはかた」という道の駅で休憩。
いかにも人工的な曲線の砂浜の向こうに、これから渡る伯方・大島大橋が見える。

これもT氏の作品。

振り返ると道の駅。
手前に愛車、ジャイアント・エスケープR3。



伯方は伯方の塩で有名。
塩ソフトというのを話の種に食べてみた。
やや塩味がするが、普通のソフトクリームである。

伯方・大島大橋を渡り、一般道に出たところから橋を見上げる。



ついに最後の橋である来島海峡大橋が見えた。
名残惜しい。
もっと楽しみたい。
右手にぐるぐるとした道があるが、これが橋に上る自転車道である。

T氏の作品。

道の駅で休憩。
食事にはまだ早い。
アイスクリームを食べて血糖値を上げる。

自転車道で上る途中から見た来島海峡大橋。
雄大な眺めだ。

これもT氏の作品。
息を呑むほどの美しさ。
カメラでこれほど違うとは。
腕の差も当然かなりあるだろう。
広角もいいなあ。

自転車道から撮影。
右で撮影しているのがT氏、上は来島海峡大橋。



真下に、美しい箱庭のような砂浜。

T氏の作品。

ついに四国に上陸!
しばらく島々を走っていたせいか、今治が巨大な都市に見える。
その向こうの山脈も雄大だ。

橋を降り、今治ではなく波方に向かう。
ここから竹原にフェリーが出ている。
到着したのが4時30分。
次の船は5時40分発。
食堂で親子丼を食べる。

フェリーに乗船。
これはフェリーから見た来島海峡大橋。
望遠で撮影。
曇ってきて遠くはかなり霞んでいる。



フェリーは所要時間1時間20分と書いてあったのに、なぜか1時間で竹原に到着。
ひょっとして19時10分のJRに乗れる?
ところが竹原駅への道が分からない。
人に聞いて行くと線路があった。
T氏は分解に時間がかかるが、何とか間に合った。
呉線は広から先がとても不便である。
広島から竹原にはバスの方が速い。
呉線が海岸線を遠回りしているのに対してバスは高速道路で距離が近い。
それと、呉線は広からの乗り継ぎが悪いことが多い。
ところがこの竹原駅19時10分発は何と岩国行き!
T氏は1本で帰れる。
所要時間はただし2時間以上。
T氏と様々な話題で盛り上がり、楽しく過す。

走行距離80km、ただし途中迷って数キロ余計に走っている。
所要時間7時間半。
ただし、昼食や撮影のため何度もゆっくりと休憩している。
橋への上りがあるので、疲労度は平坦な荒川を100km走った時に近いが、休憩を何度も取ったためやや楽か。
土曜日ということもあり、鮮やかな色のロードレーサーでツーリングするグループ多数。
自転車乗りにとってここは聖地だ。
ママチャリやレンタサイクルの人もいたが、横断するのは厳しいだろう。
できればロードレーサーもしくはクロスバイクで来たい。

幸せな一日だった。
橋と島々、そして海が織り成す美しい光景の連続。
皆さんもぜひ一度行ってみてください。
できれば尾道今治間を横断すれば大きな達成感を得られるでしょう。