2008年5月25日洞爺湖マラソン

5月24日
久しぶりの北海道。
寒い。
明日は雨だって。
この寒さで雨は厳しい。
まさか冬用の撥水仕様のウェアが必要だとは思わなかったので持って来ていない。
そこまでするほどの気温ではないと思うが。

洞爺駅からタクシーで洞爺湖文化センターへ。
受付を済ませて前夜祭に出席。
ゲストランナーが豪華でびっくり!
スピードスケートの橋本聖子、岡崎朋美、清水宏保、ジャンプの岡部、斎藤、原田、舟木。
清水選手は実際に見ると、背が低いのは知っていたが、体型がおかしい。
あり得ないほど足が短い。
そして太腿があり得ないほど太い。
岡崎選手はきれいな人だが、太腿はやはり相当太い。
橋本さんはさすが国会議員、喋るのが上手く環境問題などについて訴えていた。
原田さんは講演などで喋り慣れている様子。
まさかの銀メダルの後、講演依頼が殺到したそうだから。
この人は橋本さんとは対照的に、あまり考えず、その場でアドリブで喋るタイプである。



会場から歩いてホテルに向かう。
実際に来てみないと、そこがどんなところかは分からない。
一瞬息を呑むほどの存在感。
海と間違うほどの大きさ、静けさ、そして真ん中に浮かぶ島々の曲線の柔らかさ、西に沈む夕日が雲で薄れて淡い光を放つ。
これほどのところだとは思わなかった。






5月25日
雨か。
寒いしやる気が出ない。
宿泊した洞爺サンパレスから20分ほど歩いて会場に行く。
途中で降り方が激しくなってきた。
あーあ、やる気ゼロ。

更衣室と手荷物預かり所が狭すぎる。
仮設なので、特に手荷物預かり所は置き場がなく、テントからはみ出して荷物が置かれ、その上からビニールシートがかけられているというひどい状況。
来年以降はぜひ改善して欲しい。
狭い更衣室に入れないで困っている人がいるのに、奥で動こうとしない爺さんなど数名。
人の迷惑顧みず、恥ずかしいという気持ちもないらしい。

開会式では昨日の前夜祭同様豪華メンバーが勢ぞろいし挨拶。
鈴木宗男氏は10km、それ以外の人は2kmを走る。
2kmは子供が多いのだが、雨の中寒そうにスタートラインに並ぶ様子は見ていて可哀想だった。

トイレに行ったりして時間を潰しているうちに雨が止んだ!
こうなると晴れているよりもずっと条件はいい。
汗をかく必要がなく、体力の消耗を抑えることができる。
よし!やるぞ!
俄然やる気が出てきた。
徐々に気温は上がり、10度を超えた。
すばらしい!
ベストコンディションだ!

この大会はフルマラソンの定員が2700名と少なく、そのためスタートしてから割とすぐにスタートラインを通過することができる。
篠山ABCマラソンの教訓もあり、早めに並んだことも功を奏した。

この丸い石を並べた歩くだけで指圧できるという道を走らすというのはどうなのか。
確かに眺めはすばらしいが。
平らな道もあるため、なるべくそちらを走る。

洞爺湖は1周37km。
フルマラソンにはやや足りないため、まず逆に走り戻ってきてから1周する。

眺めはすばらしい。
霧に包まれた中央の島々が幻想的だ。
コースの多くが木に覆われ、晴れても日差しの影響は緩和されるだろう。

前半は最高のコンディション。
曇っていてやや寒さを感じるぐらいの気温。
若干汗をかくが、5kmごとにスポーツドリンクを1口ずつ飲んだだけ。
レース後、普段なら2リットルぐらいスポーツドリンクや水を飲むのだが、ほとんど飲まなかった。

後半は雨。
しかも小雨ではなく、しっかりと降った。
スタート前並んでいる時に冷たい雨が降ると厳しいが、走ってしまえばそうでもない。
気温が10度を超え、若干寒い程度だったのも助かった。
第1回東京マラソンとは全く条件が異なる。
気温が高ければ雨はそれほど問題ではなく、むしろ汗の代わりに体を冷やしてくれ、晴れるよりも条件はよくなる。
でも後で服を脱いだら重かった。
これを着て走っていたのか。
やはり曇りがベスト、雨はマイナス要因だ。

ポイントごとにタイムを見ていたのだが、平均タイムが1km4分40秒。
ひょっとしてこのまま行くと3時間20分を切れる?
終盤失速しても自己ベストが更新できる!
よーし!気合が入ってきた。

その後も大きく失速することなくゴール!
何と3時間19分!
しかも公式記録で!
これはうれしい!

1512
高尾 哲也
フルマラソン
中間: 1:39:48実
Goal: 3:19:22実
時刻:12:59:24実

このマラソンは、多くのホテルで使える無料入浴券をくれるというのがすばらしい。
近くの観光ホテルで入浴。
フルマラソン後は筋肉が炎症を起こしている状態のためあまり入浴しない方がいいということも聞くが、レース後のお風呂はとても気持ちよかった。

普通の大会は駅まで連絡バスを走らせているが、まるでやっていないらしい。
バスもタクシーもなかなか来ない。
来年以降の改善を望む。

歩道を走らせる区間があったりして、「何それ?」と思ったが、人数が少ないためそれほど問題にはならなかった。
ただ、もっと後ろの人が多いあたりではどうだったか。

霧に包まれた洞爺湖の光景は感動的だった。
これまで眺めのいいコースはいくつも走ったが、これほどの感動は初めてだ。
また来て走りたい。
そう思わせるコースだった。

<分析>
平均ペース1km4分42秒。
平均心拍数153bpm。
10kmまでは4分40秒台。
それ以降30kmまで4分30秒台が並ぶのは見ていて壮観である。
自分にこんな力があるのか。
どうも信じられない。
最もタイムが落ちたのが40kmからの1km5分6秒。
その次が36kmからの5分0秒。
5分台はこの2つだけ。
35kmまではひたすら楽だった。
35kmを過ぎるとさすがにきつくなったが、それでも若干のペースダウンぐらいで済んだ。

今回は一切長距離練習をしていない。
毎日11km走っただけである。
これで最後までそれほどペースダウンすることなく走り切ることができたのには理由がある。
坂道トレーニングである。
<結論>
1.坂道トレーニングをしっかりとやれば、長距離練習をしなくてもフルマラソンをイーブンペースで走りきることができる。
2.速く走ることには意味がある。
速く走ることで筋力が増し、着地の衝撃が増すためにそれに耐える筋肉も発達する。
それによってフルマラソン終盤のペースダウンを防ぐことができる。

<今後>
こんなに速いタイムが出ると次は3時間15分と思ってしまうところだが、今以上の練習はしない。
フルマラソンをいいペースで最後まで、しかも楽に走りきることができるというのは物凄い快感であり、自信にもなる。
この状態を維持していきたい。
方法は分かっている。
大事なのは坂道トレーニングだ。
距離は1日11kmでいい。
距離よりも内容が重要だ。
タイムとしては、出る大会の多くで3時間半を切ることができるとうれしい。