2007年11月25日つくばマラソン



3610
高尾 哲也
42.195km男子
GOAL: 3:45:51実
NET: 3:43:36実
注:NETというのはネットタイム、つまりスタートラインからゴールまでの時間。
スタートの号砲からゴールまでかかった時間が公式記録になるが、実際にはスタートラインに行くまでしばらく時間がかかってしまう。
そのためネットタイムという記録が別に残る。

<順位>
2601位
1万人以上走っているので上位25%には入っている。
つくばマラソンは本格的に記録を狙う人が多い大会なので、その中で上位25%というのは悪くはないのかもしれない。
ただ、自己ベスト3時間27分は上位15%に入る記録なので、それに比べるとまるで駄目。
しかも34km以降足に来てペースを維持できなかった。
反省しきりである。

午前4時20分起床、家を出たのが5時40分。
まだ暗く、星や月が輝いていた。
西武池袋線東久留米駅に着くと、つくばマラソンに出場する人たちが何人もいた。
この駅からは、池袋、日暮里経由と新秋津から武蔵野線経由とが時間と値段がほぼ同じ。
今朝は武蔵野線の方が早いようだし乗り換えが少なく楽なので武蔵野線で行く。
南流山からつくばエクスプレス。
研究学園到着が7時33分、それから臨時バスで筑波大学に8時前に到着。

<トイレ>
マラソンで最も大きな問題となるのがトイレである。
みんな考えることは同じで直前にしておきたい。
途中でトイレに行こうと思ってもポイントが少ないし行列ができていることが多く、かなりのタイムロスになってしまうためだ。
男性ではあまりいいことではないが、その辺でしている人も時折見受けられる。
私はこれまで9回フルマラソンを走ったが、一度も途中でトイレに行ったことはない。
8時頃はまだ、場所を選べば空いている。
しかし9時前にはもう大は無理。
長蛇の列が出来ていて、並んでいたらスタートに間に合わない。
マラソンで非常に重要なことは朝の習慣である。
日頃から習慣にしていないと大変なことになる。
ちなみに女子世界最強のラドクリフは、レース中に一度その辺でしゃがんで、それでも優勝したことがある。
お腹なんか出すからだ。
確かにあの腹筋は凄いが。
話が逸れた。
とにかくどんなマラソン大会でも、直前のトイレは必ず混雑する。

<気温>
去年のつくばマラソンは寒かったが、今年はやたらと暖かかった。
途中で上を1枚脱ごうと思ったぐらいだ。
その後脱がなくても丁度よくなった。
5kmから10kmあたりは毎回調子に乗るところだ。
それで余計に暑くなった。
ここであまり調子に乗ってはまずい。
最後が大変だ。
薄手のロングスリーブシャツとロングタイツ。
うっかりしていて手袋を一緒に預けてしまったのだが、かえって丁度よかった。
手袋は全く必要なかった。

<蛙>
全身着ぐるみの蛙。
この暑いのによくこんなの着てるなあ。
顔も見えない。
しかもこの蛙、陸連登録してるよ!

<陸連登録>
陸連に年会費3000円を払うと陸連登録ができる。
そうするとスタート時に前に並ぶことができる。
ただし、遅い人は後ろからどんどんぶつかってくるしペースが乱されるのでやめておいた方がいいかも知れない。
自分と同じぐらいの速さの集団にいた方がいいと思う。

<ナイキ・カタナ・スター>
このシューズ、ケージと同じ27cmなのに両親指が痛い。
買った時にもややきつい感じがしたのだが、これはよくない。
ワンサイズ大きいものを買った方がいいのだろうか。
レーサー2は27cmで全く大丈夫だったのだが。
このスターはクッションがなかなかいい。
200gとケージよりも30g軽いので走りやすい感じはするのだが、タイムにはあまり影響はないような気がする。

<トップ>
先に折り返してきたトップからその後しばらく見て楽しむ。
力強い走りでみんなさすがだ。
折り返すと今度は自分より遅い人たちを見ながら走る。
結構なスピードで走っている。
自分はこんなにまどろんで走っているのにこの人たちより速いのかと自分に感心。
徐々に遅くなり、歩く人や歩いているぐらいの速さで走っている人たちになっていく。

<腹筋・呼吸筋>
腹筋・呼吸筋に逆らってはならない。
これらの痛みを無視してそのまま走れば激痛が走り、止ったり歩いたりしなければならなくなってしまう。
そうなる前に減速する必要がある。
腹筋・呼吸筋の痛みは自分の実力を表している。
これによってペースを遅くしても最終的に記録には影響しない。
なぜなら最後に問題になるのは足の筋肉の疲労だからだ。

<勘違い>
前半私を苦しめた腹筋・呼吸筋の痛みは、「まどろみ走法」によって解決した。
目を半分閉じ、徐々にテンションを下げていく。
これによって呼吸筋の使い方がソフトになる。
それで痛みがなくなるのだ。
20kmから足の裏がやや痛くなったが、最終的にはこれは問題にならなかった。
28kmから33kmは絶好調!
自分って凄い!
あとたった9km!
このまま行けば楽勝だ!
前半より若干遅いが、1km5分10秒前後のタイムを維持できている。
人を抜きながら走るのって気持ちいい!
と思っていたが、甘かった。
34kmで突然足に来た。
これが35kmの壁だ。

<反省>
そうだよなあ。
この程度の練習でフルマラソンを走りきれる訳がない。
もっと長距離の練習が必要だということは分かっているのだがなかなかできない。
練習不足でレースに臨めば痛い目に遭う。
残り8kmはずっと反省しながら走った。
ここからの8kmの長いこと!
ペースは1km6分前後にまで落ちる。
イーブンペースで行こうと思っていたのだが、それはきっちりと練習して初めて可能なことなのだと再認識させられた。
あと5km。
まだ30分も走るのか。
あと4km。
まだ24分も走るのか。
辛い。
長い長い反省の時間であった。

<ガーミン>
こいつは時々狂う。
今4分20秒で走っている訳ないじゃない!
これで1km6分?あり得ない。
あとで1kmごとのラップを見ると、こちらはかなり正確だ。

<元気な人>
ゴール手前、フルマラソンを走り終え、クールダウンと称して走り回っている元気な人。
どうやったらあんなふうになれるんだ?

<疲労>
タイムが遅かったため、疲労は少ない。
通常最も辛いのは階段の下りなのだが、全く大丈夫だ。
東京マラソンの時もタイムが遅かったため同様であった。

<空腹感>
毎回のことだが、今回もカーボショッツを用意し、レース前5本、レース中3本食べた。
これは血糖値を急激に上げないように工夫されたエネルギーの塊である。
これのおかげで私はこれまでエネルギー切れになったことがない。
レース後バナナ、焼きそば、サンドイッチを食べたが、それから夕方までお腹が減らない。
これもカーボショッツの影響だろう。

<カーボショッツ>
普段は10kmおきにたべるのだが、今回は空腹感がなかなか訪れず、結局レース中最初に食べたのは19km付近であった。
予め食べておいた5本がかなり利いていたようだ。

<体脂肪>
帰宅後体脂肪を計ってみたら5.0%。
5.0は久しぶりに見た。
普段の練習とは負荷がまるで違うから、当然こうなるのだろう。

<練習>
毎回のことだが、もちろんフルマラソンを走った日も練習はする。
今日はルヴェルのファンタジーを練習。
昨日のモーツァルトはやたらと口が疲れたが、ルヴェルは全く大丈夫。
曲によって口の負担がまるで違う。

<長谷川理恵さん>
配布された冊子に載っていた長谷川理恵さんの記事。
「大会の1ヶ月前がトレーニングのピーク。
いちばん辛いのがインターバル走。
500mを最大限の速度で走り、その後ジョグで呼吸を整え、また500m走るということを繰り返す。
これを20本という日もある。
2kmを一定のレースペースで15本という日もある。」
ここまで努力しているから女性で3時間15分という結果がついてきたのだ。
私はこの程度の努力しかしていなから、この程度の結果なのである。
残念ながらマラソンでは、心を変えても体はついてこない。
体を変えるには練習するしかない。