2007年9月8日石鎚山

午前5時起床、6時半にT氏と駅前で待ち合わせ。
近くのコンビニで水と食料を買い込み、いざ出発!
何だか天気が悪くて心配。
途中小雨が降ってきた。
昨日の天気予報では、今日の予報は晴れ、降水確率午前0%午後10%。
大外れでないことを祈る。
桜三里PAに午前8時2分到着。
M氏との待ち合わせに2分遅れてしまった。
宇和島から石鎚山は遠い。
ロープウェイ前に8時50分頃到着。
9時のロープウェイに乗る。
残念ながら曇っていて展望がない。
このロープウェイは勾配が驚くほど急だ。
8分で山頂成就駅に到着。

これは山頂成就駅の案内図。


土小屋からのルートの方が高度差が少なく楽だが、例えば出雲大社は参道を通り、正面から長い道のりを経てたどりつかなければ感動が薄い。
土小屋ルートは出雲大社横の駐車場からいきなり神社に行くようなものだ。
それではつまらないので、今回は歴史ある正面から登る。

20分ほど登ると、石鎚神社成就社に着く。
土産物屋や旅館が並び、活気がある。
霧で神社がよく見えない。

これは登山道入り口の門。
ここが信仰の山であるということがよく分かる。
途中白装束で法螺貝を持った人に何度も出会ったし、遠くから法螺貝の音が聴こえてきたりもした。
毎年7月1日から10日まで開かれるお山開きには全国から数十万人もの信者が訪れるそうだ。


最近の石鎚山登山は土小屋ルートから登る人が多い。
この正面からのルートは、実は一度下って、そこから再び登る。
確かにこのコースは体力のない人にはきついだろう。

下りきった付近に、山頂まで行けない人用の賽銭入れがある。


高低差700mの登り。
一体階段は何段あったのだろう。
ものすごい数だった。
新宿の都庁をいちばん上まで何度も登れる計算だ。


こうした階段が延々と続く。
よくこれだけ階段を作ったものだ。
これがない頃はもっと厳しい登山だっただろう。


試しの鎖。
これが試し?
垂直じゃない!
どうやらかえって遠回りになるようなので、とりあえずここはパス。


雲が多いのが残念だが、景色は雄大だ。


しばらく登ると、さっきの試しの鎖でいける頂上が見える。
ここは鎖で登って鎖で下りるしかない。
鎖の下りは怖い。
ただ、眺めはよさそうだ。


山頂は雲の中。
その手前は何とか見える。






一ノ鎖。
とにかくここぐらいは登ろう。
しかし怖い!
滑り止めつき軍手は威力を発揮。
鎖の丸い部分をつかむと、滑る感じは全くない。
問題は足だ。
岩に足をかけるところがない。
鎖の丸い部分に少しは入るのだが、心もとない。
足が安定しないと怖い!
慣れないまま上まで行く。


M氏、T氏が続く。


小屋が見えてきた。
人が多い。
ここが土小屋ルートとの合流地点だ。


二ノ鎖。
一ノ鎖の途中でもう鎖はいいやと思ったのだが、見るだけと思って行ったら結局登ることになってしまった。


三ノ鎖。
ここが最も急で最も距離が長いそうな。
3人でしばらくためらっていたのだが、目の前で素手の若い女性が登り、M氏も登ると言うので覚悟を決めた。
ここでようやくこつをつかんだ。
足は鎖の丸い部分に入れてもいいのだが、その上に乗せても意外と安定する。
両手両足のうち必ず3点でしっかりと支えていれば、落ちるということは考えられない。
怖さが薄れてきた。
先に行った若い女性だが、勇気があるのではなく、物を知らないのだと思う。
筋力の弱い女性が素手で行くのは危険すぎる。
落ちてからでは遅すぎる。
滑り止めのついた軍手は必需品だ。


三ノ鎖を登りきると弥山山頂、石鎚神社頂上社に着く。
大勢の登山者がお弁当を食べたり記念撮影をしたりしている。


向こうに天狗岳。
これほど急峻で印象的な山容は稀有だ。
左側は垂直、右側も急勾配。
見た瞬間体に電流が走るほど感動的な光景だ。


天狗岳に行くには、いきなり鎖を下りなければならない。
天狗岳まで行くのは、弥山に到達した人のごく一部である。
しばらく行って振り返ると、こちらも感動的な光景だ。
今写真を見ても、体がゾクゾクする。


ついに天狗岳山頂に立つ。
M氏と記念撮影。


これほど感動的な体験は滅多にない。
これほど刺激的な山も稀有だ。
特に弥山から天狗岳への道は、これほどの絶景の中を歩けるという喜びと感動で体に電流が走りっぱなしであった。
一度は登ってみることを強くお勧めする。
なお、体力のない人には土小屋ルート、鎖が怖い人にはわき道をお勧めする。

「石鎚の表情(かお)」
ロープウェイ駅から20分ほど登ったところの土産物屋で売っていた。
5000円。
高い!
しかし絵葉書とは比較にならないその魅力に引きつけられ、つい買ってしまった。
帰ってゆっくり眺め、再び感動。
この人、アマチュアなんだ。
高い技術はもちろんだが、何よりこの1枚を撮るためにどれほどの苦労があったか。
これほど感動的な写真集に出会えることは稀だ。
下記HPでそのごく一部が紹介されている。
http://www2.ocn.ne.jp/~isiduti/riltusyunnoawayuki.htm